在外の人権団体によると、南モンゴルで化学プラントによる汚染に反対する村人の抗議行動を2000人の警官がゴム弾、催涙ガス、放水銃などで制圧し、1人が死亡、50人が拘束された。
南モンゴルでは2011年、炭鉱による環境汚染に反対するデモに参加したモンゴル人牧民が、石炭運搬トラックによって引き殺された。その抗議行動が南モンゴル全土に広がって以来、しばしば混乱が起きている。南モンゴル全人口2400万のうち20パーセントに満たないモンゴル人は、鉱山によって破壊されて砂漠化が進み、政府が固定家屋への移住を強制している。
石炭が豊富な南モンゴルには高度自治があると言われるが、多くのモンゴル人は、マジョリティの漢人が経済発展による利潤を独占していると考えている。
最近ナイマン・ホショー(奈曼旗)の村人が、農場や牧場を汚染した化学工場の操業に抗議するためデモを行った、とニューヨークに拠点を置く「南モンゴル人権情報センター」が月曜日発表した。
目撃証言として、デモ隊を解散させるため警察がゴム弾、催涙ガス、放水銃を使った結果、1人が死亡したという。
電話に応対した地元自治体職員は「死亡者が出たかどうかは確認できない。これ以上は答えられない」と電話を切った。
政府は月曜日、公式サイトで「処理工場を閉鎖し、別の場所への移転を命令した。企業によるいかなる違反も罰せられる」と発表した。
政府は、道路を閉鎖したり自動車を襲ったりするデモ隊に追随して緊張が高まって噂が広がることになってしまうと懸念している。
当局は抗議行動を婉曲的に「大衆事件」と呼んでいるが、年間約9万件も起こっており、それは腐敗、汚染、土地の不法占拠、その他の不満が原因になっている。
環境問題に対する国民の怒りを意識し、中国政府は、水や大気や土壌を広範囲に汚染する「成長のために全てを犠牲にする」経済モデルを止めることを発表して、環境汚染と闘うことを宣言した。