南(内)モンゴル東部バローン・ウジュムチン・ホショー(西烏珠穆沁旗)の牧民6人が逮捕・拘留され、「ネット経由で違法な集会や抗議行動、デモを扇動した」かどで3月21日以降少なくともさらに5人の牧民が各地で逮捕・拘留されている。
3月21日、ジューン・ウジュムチン・ホショー(東烏珠穆沁旗)の牧民ブルデーとアチラルト、バローン・ウジュムチン・ホショーの牧民エンフバトら3人は「ネット経由で違法な集会を扇動した」と地元警察に逮捕された。3月23日、牧民らは同様の嫌疑で10日間の行政拘留に移管された。
家族に届いた拘留通知書によると、エンフバトは「違法な集会や抗議行動、デモを扇動し企てた」ためバローン・ウジュムチン・ホショー警察により拘束されているという。
3月22日、地元政府の代弁機関であるジューン・ウジュムチン・ホショー・情宣プラットフォームは、ネチズンA(アチラルトを指している)とネチズンBu(ブルデーを指す)らは「微信を経由してネチズンの間に極端な違法活動を扇動したため拘束された」とネットに投稿した。
投稿では「ネットは公開されたスペースである。ネットサーフィンは正しい方法で行われなければならない。法律や規制は自主的に守られなければならない。公共の秩序を乱し、社会管理を妨げ、公共の利益に妨害し、法律に違反する行為は警察当局によって完全に取調べ、厳しく罰せられる」などと主張し、警察当局の警告も含まれている。
また、同3月21日、南モンゴル中部ショローン・フフ・ホショー(正藍旗)の牧民が行方不明になった。ショローン・フフ・ホショー警察による公的な微信情宣プラットフォーム「平和なショローン・フフ・ホショー」には「容疑者のネチズンSuは微信を通じて違法な集会、抗議行動、デモを扇動、企てたことを率直に認めている」。これにより、この牧民が15日間の行政拘留に移管されたことが確認できる。
南モンゴル西部オラド・ドンド・ホショー(烏拉特中旗)の牧民オドンゲレルは「牧民たちの逮捕・拘留に関心を寄せている」と微信牧民グループで書き込んだため、本日10時40分頃警察により自宅から連行された。
「娘は2時間前に警察に連行されました」とオドンゲレルの母デームジドマーさんが南モンゴル人権情報センター(SMHRIC)に語った。「私は娘を誇りに思っています。娘の逮捕時に警察当局から渡されたどんな文書にも署名しません」。
「臆病な警察が私たちを逮捕すればするほど、私たちは自分たちの強さをもっと感じるようになります」と、牧民オヨーンチメグが微信チャット・グループに投稿している。「さぁ、10人でも100人でも逮捕しなさい。即時処刑されない限り、私たちは正義のために死ぬまで闘い続けます」。