2017年4月10日、南(内)モンゴル東部ヒャンガン・アイマグ(興安盟)、ホルチン・バローン・ガリーン・ウムヌト・ホショー(科爾沁右翼前旗)のモンゴル人3000余りがデモ行進し、地元政府庁舎前で抗議行動をおこなった。モンゴル人は、様々な国家プロジェクトや新しい政策のために自分たちの土地が収奪されたり廃棄物が放置されたりしたため、補償金を全額すぐに支払うよう地元政府に要求した。
伝えられたところでは、正午頃、緊張が高まり、抗議者が政府庁舎に近づいたところで、群衆と機動隊(約1000人)の間で激しい衝突が発生した。大勢の人が機動隊に暴行されて連行され、少なくとも30人が逮捕された。
南モンゴル人権情報センター(SMHRIC)が地元コミュニティから入手した動画には機動隊に殴られて地面に倒れる女性が写っている。
「これが、私たちモンゴル人に政府がしていることです」と、デモ参加者が動画で語っている。「機動隊、さらに交通警察官まで動員され、参加者に暴行を加えています。大勢が重傷を負って救急車で運ばれました」
「警察は、自分たちは『権力の牙』だと恥ずることなく言い放ち、警官は好きな時に私たちを弾圧することができるのです」と参加者は付け加えた。
参加者によると、2017年3月27日、地元モンゴル人約1000人が政府庁舎前に集まり、公平や正当性を守るよう訴えた。その後、政府関係者が現れ、10日以内にきちんと回答する旨を約束した。
「約束の10日が過ぎました。政府からは何の回答もありません。本日、政府に約束を守るよう要求するため集まると、また暴行されて逮捕されます」と、アルタンバガンという別の参加者がSMHRICに電話で語った。
昨日、数百人のモンゴル人が「モンゴル人を釈放せよ、私たちに正義を返せ!」と書いた幟を掲げて政府庁舎前に再び集まった。
「参加者は昨日、回答を拒否したホルチン・バローン・ガリーン・ウムヌト・ホショー政府前でお昼前に抗議行動をおこなった後、午後になってヒャンガン・アイマグ(興安盟)政府庁舎前で逮捕されました」と、参加者は最新の動画で語っている。「私たちの大勢が今日再びここに集まっています。ホルチン・バローン・ガリーン・ウムヌト・ホショー警察によって20〜30人が逮捕されたのです。私たちは逮捕者の釈放を求めています。無実の参加者たちが機動隊に暴行を受けたのです」。
2017年4月10日、隣接するホルチン・バローン・ガリーン・ドンド・ホショー(科爾沁右翼中旗)で別の抗議行動が発生した。そこでは、地元モンゴル人が漢人による土地の収奪と開墾を阻止するために集まった。
「機動隊が投入されています。私たちは漢人から自分たちの土地を守ろうとしているのです。ここは私たちが何世代に渡って生きてきた先祖伝来の土地です」と参加者は動画で語っている。
「これこそが、私たちがいかに弾圧されているかということを表しています」と参加者は動画で続けた。動画には、警察車両が後ろで隊列を組んで地元モンゴル人を阻止して漢人が土地を耕している様子が写っている。
「先祖伝来の土地を守るため全てのモンゴル人よ、立ち上がれ!」と参加者は付け加えた。
http://www.smhric.org/news_611.htm#.WO3Fjo_0K9k.facebook