最近、南(内)モンゴルで問題が発生している地域に中国中央政府調査チームが派遣されたため、モンゴル人牧畜コミュニティでは複数のホショー(「県」に相当する行政単位)で様々な形の抗議行動が行われた。先週だけでも少なくとも10回の抗議行動が報告されている。
2017年4月24日
南モンゴル東部オンニュード・ホショー(翁牛特旗)、ツェゲーン・ソム(蘇木)のモンゴル人牧民約200人が、最近、広大な牧地を占拠してできた養豚場の前で抗議行動を行った。参加者は長い幟を掲げ、養豚場の閉鎖と牧地の即時返還を要求した。WeChat(微信)で公開された動画で参加者は「今日私たちはここできれいな空気ときれいな水、牧民にとっての正義を要求する」と語っている。
2017年4月24日
南モンゴル東部通遼市ナイマン・ホショー(奈曼旗)の牧民が地元政府庁舎前に集まって牧地の返還を要求した。
牧民らは「オボーダイ・ガチャー(敖包代嘎査)の5万畝(=3,333ha)の土地を返せ、手つかずの自然を返せ」と書いた大きな幟を掲げた。参加者は動画で「ホショー(旗)政府は5万畝の土地を売却して、私たちから土地を取り上げました」と語った。
2017年4月24日
南モンゴル東部フルンボイル・アイマグ(呼倫貝爾盟)、ホーチン・バルガ・ホショー(陳巴爾虎旗)の牧民が中国SNSに公開書簡をアップし、中国中央政府作業調査チームに対して、地元モンゴル人コミュニティにおける違法な土地収奪と警察の蛮行について徹底調査を要求した。公開書簡によると、2015年に中国警察と地元牧民の衝突時、19人の牧民が恣意的に拘束されたという。
2017年4月22日
活動家で共同体リーダーのナランホワル(ヤンジンドラムという名でも知られている)は、シリンゴル・アイマグ牧畜コミュニティを代表してビデオ声明を発表し、シリンゴル地域におけるモンゴル人牧民の窮状を解決するよう中央政府調査チームに要求した。
2017年4月21日
シリンゴル・アイマグ(錫林郭勒盟)、ショローン・チャンガーン・ホショー(正鑲白旗)の牧民たちが自治区区都フフホトに集まり、中央政府作業検査チームとの面談を要求した。牧民は、地元当局による牧地の不法占拠と牧民の要望を解決できないことに抗議した。地元警察は、牧民リーダーのチムゲーを逮捕し、彼女をショローン・チャガーン・ホショーに送還した。
2017年4月21日
南モンゴル西部ダルハンモーミンガン・ホルボート・ホショー(達爾罕茂明联合旗)の牧民が、自治区区都フフホトに来て、牧民にとっての正義を要求した。オヨーンチメグとブレンチェチェグは、中国当局による土地収奪、鉱業、公害、禁牧、恣意的な拘留、家畜の違法没収に抗議する動画を公開した。
「牧民たちは、家畜を奪われ高額な罰金が科されています。牧民の暮らしは地獄のようです」とオヨーンチメグはビデオ声明で語った。「鉱業や環境汚染、水源の枯渇は、私たち牧民を貧困のどん底に追いやっています。私たちは偉大な党の太陽政策を信頼してきましたが、その党が貧困や疎外、環境破壊などを次々にもたらしています」。
2017年4月21日
南モンゴル東部ホルチン・バローン・ガリーン・ドンド・ホショー(科爾沁右翼中旗)では、保安要員の介入が比較的制限されているにもかかわらず、絶望的になった牧民が作業調査チームの役人を阻止した。
現場で撮影された動画には、検査官が地方のモンゴル人家庭を訪問した際、怒った牧民が検査官のところに駆けつけ、「役人はバヤンノール・ソムの土地を私利私欲のために売却した!私たちには生計を立てる道は残っていない! 私たちには生計を立てる道は残っていない!」と繰り返した主張している様子が写っている。
2017年4月19日
南モンゴル西部ハンギン・ホショー(杭錦旗)のオルガマルとアルタントプチ、オトグ・ホショー(鄂托克旗)のオトゴン、オラド・ドンド・ホショー(乌拉特旗)のツェツェンチメグらモンゴル人牧民がフフホトに集まり、中央政府作業検査チームに牧民の窮状を解決するよう訴えた。共同動画声明には、3ホショーの牧民4人が、漢人入植者らがモンゴル人牧民の牧地を不法に占拠し、地元政府が牧民の権利を守る行動を取らなかったケースに注目するよう訴えた
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http://www.smhric.org/news_614.htm