南モンゴルデモ行進参加レポート
2009年5月3日
打倒中国共产党
大型連休初日の5月2日、東京渋谷で「内モンゴル自治政府成立を振り返る南モンゴル人デモ行進」が行われた。この時期が選ばれたのは、前日の5月1日が内モンゴル自治区成立62周年にあたるからだ。この62年間、自治区とは名ばかりで、実際には中国共産党による過酷な弾圧と同化政策が強行され、モンゴル文化が危機的状況に瀕しているのみならず、今や人口の8割が中国人によって独占されるなど、南モンゴルにおいてモンゴル民族は圧倒的少数派に立たされている。このような民族存亡の危機に対し、在日モンゴル人と、自由と正義を愛する日本人たちが立ち上がった。
午後4時半、モンゴル自由連盟党の堀川氏の司会により宮下公園で集会が始まった。参加者は約150人。この集会でモンゴル自由連盟党幹事長のオノボルト・ダイチン氏は、ウイグル人、チベット人、台湾人、中国民主運動家、日本人、そして世界中の自由と民主主義を愛する者たちと連携して中国共産党と戦う決意を表明した。
さらに吉田康一郎都議の秘書を務める清原氏、武蔵村山市議の天目石要一郎氏、日本ウイグル協会会長のイリハム・マハムティ氏、台湾研究フォーラムの永山英樹氏、民主中国陣線の王進忠氏、外国人参政権に反対する会の桜ゆみこ氏、日本正義思想研究会の安東幹氏らが演説を行った。さらに卯里通彦氏がモンゴル自由連盟党 党首ルービン氏のメッセージを読み上げた。
午後5時、宮下公園を出発してデモ行進が始まった。参加者は日本語やモンゴル語で書かれたプラカードのほか、モンゴル国旗、モンゴル自由連盟党の旗、東トルキスタン国旗、チベット国旗、台湾旗などを掲げていた。日章旗が比較的多く見られたが、これは日本がアジア諸民族の自由と独立を支援するという意志を示したものであろう。参加者は「南モンゴルの政治犯を釈放せよ」「ハダ氏を釈放せよ」「南モンゴル人は団結せよ」「南モンゴルは独立するぞ」「中共の植民地支配を終わらせよう」などのシュプレヒコールを叫んで行進した。
デモ隊は青山通りを行進した後、左折して表参道を北上した。ショッピングストリートとして有名なこの通りでは多くの買い物客の注目を集めた。さらに明治通りを行進し、渋谷駅前でも多くの歩行者の注目を集めた。午後6時20分ごろ、宮下公園に到着し、デモ行進は終了した。
今回で2回目となる南モンゴルデモ行進を成功させた意義は非常に大きいと私は見ている。参加者は前回と同じ150人程度だが、第一回目のときはチベット暴動から北京オリンピックにかけての、民族運動が盛り上がっていた時期であり、中国政府は世界中からの厳しい批判に晒されていたわけで、参加者を集めやすい環境があったのだ。しかしあれから世界情勢は大きく変わり、米国発の経済危機が世界中に蔓延すると中国の人権問題に対する批判はすっかり萎んでしまっている。そんな中で150人を動員できたことは大きな成果と言わざるを得ない。150人は特別多いというわけではないが、ラサ暴動以前のTSNJ(チベット・サポート・ネットワーク・ジャパン)主催のデモ行進もそれくらいの人数であった。今回のデモ行進によって、日本における南モンゴル支援運動は一定程度国民に浸透し、ラサ暴動以前のチベットサポーター並みの組織力、動員力を持つようになったと言えよう。
ここまで成果を挙げた背景には一部のスタッフの絶え間ない努力があったことは言うまでもない。さらには台湾、ウイグル関係者からの支持が得られていることも大きいと思う。アジアの諸民族を支援する運動は昨年ほどの勢いはないように思えるが、(話すと長くなるので述べないが)中国経済が確実に破綻へと突き進む中、再び大きな注目を集めるときが必ず来ると私は信じている。その時までに日本国民への浸透を深めるため、今後も地道な活動が必要であろう。
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