テンゲル砂漠南部への産廃の違法投棄が再発したという報告を内モンゴル政府当局が現在調査中である。
専門家は汚染が地下水源に永続的なダメージを与えたのではないかと懸念している。
『新京報』紙は、工業団地と地元アルシャー・アイマグ(阿拉善盟)が調査していたとテンゲル工業団地の職員のインタビューを引用して伝えた。週末の記事によると、テンゲル工業団地にある化学技術工場が砂漠に汚染水を放出していたという。
2012年に起きた同様のケースについて国営テレビが報道し、地元当局が15か所の工場を閉鎖したが、当局の監督不行き届きのため問題の再発を許してしまったと陳という職員が同新聞社に語った。
2年前、主要メディアがこのスキャンダルを報道したにもかかわらず、『新京報』の特派員の取材時には、砂漠に汚染水だまりが複数できており、それぞれはサッカーフィールドよりも大きかったという。汚染水だまりを工場につなぐパイプの区画が見える一方で、その他は砂で覆われていたと同紙は報道した。
インクのように真っ黒な汚染水には刺激臭があり、地元住民は取材に対して、住民が汚染水に近づかないよう工場は警備員を多数雇っていると付け加えた。
また、工場は汚染水だまりが乾燥すると産廃を砂に埋めていると、住民は同紙に語った。
内モンゴル師範大学の環境学の劉書潤教授は、工場からの排水が地下水に永続的なダメージをもたらすかも知れないと新聞社に語った。
影響を受けた地域には豊かな地下水源があったと教授は語っている。「もし地下水が汚染されるようなことがあれば、取り返しがつかないことになる」
地元の地下水位はこの数年間で40メートル以上下がったと地元住民は主張している。
国土資源部(省)は先月、3年後に全土の地下水質をモニターする新しいネットワークを立ち上げ、既存の基準を改訂する草案を作成したと発表した。
この記事は『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』に「工場が汚染水を砂漠に捨てている」という見出しで掲載された。
(原文)http://www.smhric.org/news_541.htm