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民族自治 ― 平等・発展・アイデンティティ
SBN,
www.buryatia.org
2007年3月1日
84年前、私たちの祖先はロシア社会主義革命を支持した。新しく自由なソビエト社会主義ロシアで自治を獲得するため激しい内戦を戦ったのだ。その結果、1923年、ボリヤド(ブリヤート)・モンゴル・ソビエト社会主義自治共和国を建国することができた。ボリヤド・モンゴルの代表は、当時最も先進的で民主的な憲法のひとつであったソ連1936年憲法の起草に貢献した。その憲法は、マイノリティに平等の権利、自決権、自治権を認めていた。ところが、その1年後、ヨシフ=スターリンは、ボリヤド・モンゴルのリーダーたちを根こそぎ処刑し、ボリヤド・モンゴル自治共和国をボリヤド(本国)、オストオルド・ボリヤド、アガ・ボリヤドの3つに分断した。ボリヤド・モンゴルの40パーセントの領地が隣接する州に併合または実質支配されるようになった。あれから70年たったにもかかわらず、スターリンの政策が今も続いている。ロシア当局は、分割された自治区域をボリヤド本国にではなく、隣接した州に併合することに着手した。私たちは、以下に述べる理由で自治を失いたくない。
第一に、自治によりマイノリティが多数派と同等の権利をもつことができるからである。たとえば、マイノリティは自治によって国旗、国歌、国境線をもつことができる。ロシア連邦憲法は、マイノリティにロシア系の他州と同等の地位を保障している。オストオルド・ボリヤド自治管区は、昨年隣接するイルクーツク州に吸収されたために同等の地位を失った。第二番目に、自治により地域経済を発展させる独自予算を立てる権利をもつことができるからである。自治区域はこれまで予算をうまく管理してきた。たとえば、経済成長著しいアガ・ボリヤド自治管区は均衡予算で財政状況は良好である。にもかかわらず、半ば赤字で不景気に陥っているチタ州に吸収されようとしている。昨年、人口7万のアガ・ボリヤド自治管区は、隣接する人口170万のチタ州の赤字を補填している。もし併合されれば、アガ・ボリヤドはこの赤字を毎年支払い続けることになる。第三番目の理由は、自治によりマイノリティの言語と文化的アイデンティティを維持することができる。自治によってマイノリティが自らの伝統文化を保護し発展させるための政治的、経済的手段を講じることが可能になる。たとえば、ボリヤド・モンゴル語は、ボリヤド共和国とアガ・ボリヤド自治管区の公用語であるが、オストオルドではすでにそうではない。また、ボリヤド共和国とアガ・ボリヤドにはボリヤド・モンゴル語放送があるが、オストオルドではすでに廃止されている。オストオルドが自治を失ったからである。実際には、その区域の若者の10パーセントが母語を話すことができるにすぎないのであるが。
私たちが平等な権利を享受するため自治が必要である。私たちが発展するため自治が必要である。私たちがアイデンティティを守るため自治が必要である。歴史の正義のため私たちには自治が必要である。84年前、私たちの祖先は、民主的で自由な新しいロシアで自治を手に入れるという夢を実現するため、血ぬられた内戦を戦った。84年たった今も末裔たちは祖先と同じ思いをいだいているのである。
“Duu ugeh
erhe” http://erkhe.narod.ru/public_00019_en.html
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